ハラスメント撲滅に向けた取り組み

投稿者: | 2018年11月28日

11月に入り、このような報道がありました。
「厚生労働省は、企業に対して、職場でのパワハラ防止に取り組むことを法律で義務付ける方針を固めた」

人は、地位、知識、技術、人望を多く(強く)持つ人にパワーを感じます。
パワーを持つ人は、それを適切に使うことが前提です。

パワーが適切に発揮されることで、問題解決、知識や技術の普及、信頼関係が豊かな場の形成などが促進されます。
しかし、パワーを適切に使わなければ、宝の持ちぐされになるか、もしくはパワーを笠に着た権力の振りかざしになります。
特に、後者の場合、周囲の人々に及ぼすマイナスの影響は強く、組織全体の士気の低下、生産性の低下を招きかねません。それがパワハラです。

私たちがそれぞれ持つ能力は異なります。
しかし、人としては、皆、対等です。

ときどき、そのことを失念した人がパワハラを起こしてしまいます。

以前の勤務先では、ぜったいにハラスメントは許さない!という断固とした決意を持って院内暴力対策委員会(言葉や態度の暴力を含む)を立ち上げ、運営してきました。

昨日は、顧問先の京都岡本記念病院で、ハラスメント撲滅対策委員会のアドバイザーとして講演をしました。
今日は、同病院の看護師長会で、講演の感想や師長のあり方についてディスカッションしました。
声に出して話してみるということは、大事です。

組織倫理に関する本を書いてきたせいか、
いろいろな人から、いろいろな場所でハラスメントのことを聞きます。

まだ影響の少ないハラスメントや、本人が気づいていないハラスメントも顕在化し、
「誰もが人として対等であることを前提とした社会」の一助になりたいと、
私はいつもそう思っています。

 

ハラスメント撲滅に向けた取り組み」への5件のフィードバック

  1. 櫻井利江

    人間を人間たらしめる、重要なファクターが倫理観だと思っています。もしかしたら最重要なのかもしれません。権力を握ると、与えられたパワーなのに自分の全てが評価されたと勘違いが起こり、筆者の言う「後者」のように世界は自分が決められる、という思考の方向が変わる、そして思考停止状態になる。停止が起きないように客観視してくれる方が必要なのかもしれません。大きな成功をおさめたナショナル(現パナソニック)に松下幸之助氏、ソニーの盛田昭夫氏、などトップの方はビジョンを持ち、社員に示し、そしてアイデアやビジョンを実行してくれる第ニの人が必ずいます。有名なところでは、ソニーの井深大氏など。自分で内省出来ないことに気づいている人には必ず傍にいる、と私は思いました。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      他者とのやりとりの中で、自分や相手の倫理観に気づかされる事が多いですよね。
      だから、アサーティブに接してくれる仲間はとても大切だと、改めて思いました。
      コメントありがとうございます。

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  2. 徳永賢市

    いつになるか解らないけど、私の本が出版されます。題名は「院内暴力」です。何を今更という感じかも知れません。
    一部と二部に分かれていまして、一部は看護事故のサポートについてです.
    事故直後は頭が真っ白になって何をするか解らないので、早く人を呼ぶことなどを書いています.
    二部゛のほうが「院内暴力暴言」今回は認知症の人の暴力、もう一つは統合失調症
    による暴力暴言です。具体的には 「患者だから仕方がない」「病気がそうさせているのだから我慢しなければ,わかってあげなければ」 「自分の対応が未熟だから患者を怒らせた」「どう対処すればよかったのだろう?」など
    村上陽一郎氏のコラムにモンスターペアレントとモンスターペーシェント について書かれていました。根源はここだ。と思い ました。「専門性としての権威」のな いがしろである。上下関係というのではなく、専門者に対する尊敬がない。感情看護ではなく、看護師はプロなんです。よってお客さんではなく患者さんです.最近は入院承諾書に,暴力暴言とかセクハラなどと書いた入院承諾書を書くようにしているところが多くなりました.県立淡路病院はすごく対応が良かったそうです。最近ハラスメントという言葉を聞きますが、ハラスメントは32種類から40種もあるようです。なかにはばかばかしいのもありますが、そんなことを言うと「~ハラスメント」と言われたり中々すみにくいものになりつつあると思います。アルコール専門病院のような暴力病院をつくってほしいとおもいます。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      徳永憲市様
      執筆されるとのこと、またいろいろご教示くださいませ。

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  3. 徳永賢市

    katsuhara様 勝原さんご本人ですか?
    こちらこそよろしくお願いいたします。私で出来るのならなんでもどうぞ。本は1月には出来上がると思います。申し訳ないのですが「憲一」となっていますが、「賢市」です。
    よろしくお願いいたします。

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