日本がん看護学会学術集会(東京)に招聘いただきました。
私のお役目は、
特別講演「看護の誇り:組織とケアのはざまで」の演者と、
パネルディスカッション「日常のケアに潜む倫理的問題への取組り組み」の座長です。
大好きな祖父を胃がんで、まだ40代前半だった従弟を肝臓がんで、そして大事な友人を膵臓がんでなくしていますが、がん看護のことはよくわかりません。
だから、
講演にあたり、昨年から、がん看護に携わる15人の看護師達に、がん看護の醍醐味や、看護をする上での制約などについて話を聴かせてもらいました。
また、最初の翻訳書、スザンヌ・ゴードン(1998)『ライフサポート』日本看護協会出版会 を読み返し、がん看護のなんたるかをその描写から感じ理解することを試みました。
それらのインプットを元にいろいろ逡巡し、
講演では、
看護師が誇りを持って現場で仕事をするための組織管理について、セルフマネジメント、チームマネジメント、組織マネジメントの視点から私見を述べました。
特に、組織マネジメントについては、
1.基軸を持つこと
2.組織の多機能を可視化すること
3.分化と統合のマネジメントに注力すること
4.できていることに目を向けること
の4点を主に話しました。
組織はケアを支えるためにあります。
本来、両者の間にはざまはないのです。
はざまを作らないようにするのがマネジメントでもあります。
組織は何もしてくれない、管理者は現場をわかっていない、この組織ではやりたい看護ができない など、「ない」「ない」の発想になってしまったときには、自分たちの基軸を押さえ、組織のさまざまな機能に着目し、全体の中の自分の位置づけを確認し、だめ出しよりもできていることに目を向ける。すると、ケアと組織管理の一体化に気づくことと思います。 という話です。
講演後には、
耳が痛かった、目が覚めた、自分のやっていることに間違いはないと確信できた、自分の専門領域のことだけ考えていてはいけないと思った、ポジティブな考え方でモチベーション上がった、やっぱり看護の可視化は大事だ
などの感想をいただき、ほっとしているところです。
専門分野をもつ看護師の力や実践をどのように眺めているのか、生かそうとして仕組みを提案してくれるのか、そして、ステレオタイプだったりパターナリズムだったりに陥っているかもしれないがん看護の分野に、一石を投じてくれるに違ないなどと、多様な期待に十二分に応えていただけた特別講演だった。
閉塞した専門分野に陥っていたナースにも、管理をするナースにも、教育をするナースにも、同じメッセージが届き、一つのあるべき姿に思いが重ねられた。一人で行うケアよりも、チーム、そして組織として提供するケアのほうが、品質がよく、人を幸せにすることを改めて認識し、対象への手や心(言葉)は一人のナースが発するのだが、ケアはチームや組織、そして学とのつながりがなせる技(業)であると、思える組織つくりに思いをはせる時間であった。さまざまな準備を尽くしたご講演に心から感謝です。
聞いてくださる方の属性が、開始してみないとよくわからなかったので、
スタッフ、スペシャリスト、管理者、教員のどこを向いて話すか逡巡しながら話を構成していました。
皆さんに伝わったのならよかったです。
私にとっては、所属学会では大きな学会の舞台に立たせていただくのはチャレンジでした。
改めて調べたり考えたりすることが色々ありました。
素晴らしい機会をいただき、共に学ばせていただいたことに、感謝です。
ありがとうございました。
勝原由美子先生
ご講演ありがとうございました。良いケアを提供するために強い看護部組織をつくりたい。そのために自分が今為すべきこと、できることは何か。「組織の中で力強く!」と勝原先生からサインをいただきましたお言葉をかみしめ、それがマネジメントの原動力になっています。いつもありがとうございます。
山田眞佐美様
会場にいらしたのですね。
伝えたかったことが伝わっていたようで、とても嬉しいです。
ありがとうございます。
勝原由美子先生
言葉の力の凄さを感じています。机上の空論ではなく、実践と経験に裏打ちされた言葉が、胸に響きます。
ありがとうございます❗️
こちらこそ、いつも励みなる言葉をかけていただき、ありがとうございます。