研究者脳にスイッチ

投稿者: | 2024年8月30日

2023年度より、科学研究費をいただき、
「 コロナ禍における看護師のキャリアショックと意味づけ:持続可能なキャリアの視点から 」という研究を行っています。

全国の14病院が対象です。
それぞれの病院において、コロナ病棟立ち上げの頃からいた看護スタッフ2名、コロナ病棟の看護師長1名、看護部長1名の4名にインタビューしています。つまり、合計56名が研究に協力してくれたことになります。

私たち研究者は私を入れて11名。
看護学者、経営学者の混成チームで、バックグラウンドはバラバラです。

56名の看護師のインタビューデータを11名が分析するということは、
その手続きが複雑になることや、議論が収束しづらいというデメリットはあります。
一方で、さまざまな切り口から語り手の経験世界に近づけることや、研究者同士で分析の仕方を学び合えることなどのメリットがあります。

昨日は、全体会を開催。
各研究者が何を大事にしようとしているのかを真摯に聞こうとする姿勢を持ちながらも、疑問を呈し、自分の考えを述べるということの繰り返しの時間でした。

譲れないと思ったことを、なぜ譲れないのかを言語化するプロセスには、
最初は、感覚的に「おや?」と思うことを、ロジカルに説明するしんどさがある。
帰納と演繹の混在の排除、概念の理解、データの意味世界の解釈・・・

私は、日常でも、わりと言葉を大事にする方だと思うのですが、
こういう場では、ことさら今の言葉と次の言葉のつながりに敏感になります。
「言葉」を聞き流せない時間が連続することは、今の仕事や生活ではあまりない。
そんなことを思いながら、完全に研究者頭になれる自分がまだいたんだなあと気づくと、妙に楽しくなりました。
研究に没頭できる、むちゃくちゃハッピーな時間を、
すごい大事な仲間と過ごせたことに感謝(^▽^)なんです。




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