面会制限に管理者はどう関わったのか

投稿者: | 2024年8月25日

第8回日本看護管理学会学術集会で、
新型コロナウイルス感染症5類感染症移行後の面会対応に関する看護管理者の対応および意思決定を考える」
というインフォメーションエクスチェンジを企画運営。

5類になって以降も、医療機関での面会制限は続く。
そのことを、看護管理者としてどう考えるのかを問いかけたかった。

オフィス KATSUHARAで実施した面会制限に関する全国調査(このホームページに掲載済み)を紹介し、感染拡大防止と患者の療養生活の質を落とさない事との狭間をどう考えるのかというプレゼンを行った。

その後の話題提供者は3人。

北川 陽子さん(近江八幡市立総合医療センター)には。患者家族として面会制限について感じたことを語ってもらい、
新井 まゆ子さん(神戸市立西神戸医療センター)には、感染管理の専門看護師の立場から、看護の倫理と公衆の倫理との狭間にどう向き合ったを語ってもらい、
井出 由起子さん(りんくう総合医療センター)には、看護部長として面会制限について何度も師長会で対話を重ねた話を語ってもらった。

⚫︎面会は誰のものか
⚫︎「規則だから」「トップや感染の専門家が決める事だから」と、この問題を人任せにしていないか

1回で決めることはできなくても、
現場スタッフもトップも巻き込み、何度も対話を重ねて、
何ができるのか、どうすればできるのかを丁寧に、丁寧に進めていく。
それを実現した医療機関が実際にあるし、
全国には、コロナ前の面会状況になっている医療機関が、
病床規模や地域や病院種別(急性期、回復期など)にかかわらずある。

直後にとったアンケート内容は以下のとおり。
今一度、看護の役割、看護管理者の役割を考えるきっかけにして欲しいという願いは届いた。
参加されなかったこのブログの読者にも届くと信じる。

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原点回帰
管理者とスタッフの思いの総意を他者を巻き込んで考えていくことコロナにより、いろいろな感情を蓋していた自分に気がつきました 
管理者としてスタッフや患者家族の思いを代表して伝えて行きたいと思います
色々考えるきっかけになりました。
スタッフと管理者との葛藤。また、組織と自分との葛藤について考えれるいい機会になりました。
ずっとモヤモヤしてた当院の面会制限。今回の学びをうけ自分の取る行動が明確になりました。
看護師と医師、スタッフとマネジャー、自分の役割立場で価値が違うため、お互いがもつ価値を理解した上で話し合いながら、状況に応じた組織的意思決定をして行くことが大切と思いました。ありがとうございました。
管理者として、正解のない課題に向かい合う覚悟が必要だと感じた
自身の参画した意思決定の意義と根拠を振り返れた
コロナの初期に、面会制限をなんとかしたくて毎日遅くまで師長、主任で話し合いました。もちろん面会制限を強くしたこともありました。コロナ以前は面会のルールもありましたが、個別の事例に対し、師長、主任の許可を得て柔軟な対応をしていました。コロナ禍となり、あるスタッフからは、師長主任として、今までみたいに個別事例の対応の管理者としての責任を負いたくないから遅くまで残って話し合ってるんでしょ。と冷ややかな目を向けられたことがありました。辛い日々でしたし、今でも面会制限に関しては頻度は減ったものの改訂を繰り返しています。
本日の場のように、管理者の苦悩や考え方を共有できる場が今後も広がることを望みます。
誰の為なのか考えること、みんなで考えられる事面会制限を緩和するためアクションを続けていく方策とその意義を確認する事ができた
倫理的課題が生じたとき、管理者として責任を持って行動することが必要であるが、周囲の意見を取り入れ考えながら、自分が信じる道を進んでいくこと。改めて、自分は誰のために行動するのか、考えるきっかけとなった。
早速、面会について師長会で議論します。
話し合いのプロセスが重要であるし、そのことを念頭においた管理のあり方を意識すること。いつも考えることを、再度思い起こし思っていることは発言しないと変わらないと感じました。ありがとうございました。
ディスカッションのプロセスが答えは出なくても考えるプロセスこそに価値がある!
面会は患者の為のものであり、面会制限より不利益が生じることに気がついたら声をあげていくことが大事だと学ぶことができました。その勇気がもてるよう、頑張りたいと思います。
面会の意義って何?誰のための面会なのか?何のために面会制限をするのか?等々、組織の中で話し合いを持つことが大事。結果はどうあれ、深くみんなで話し合いあうこと。師長会等で話しあう場の設定 プロセスが大事である事を学んだ。
ヒントを頂きました
組織の意向を優先し、患者、家族の視点を忘れている自分に気がついた
答えがない課題に対して、みんなで考える事のプロセスが大切であると言うこと
患者さんのための面会を考えていきます。

   ↓ このメンバーだからこそ出来た。ありがとうぉ〜






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