私塾の第1期が終了して約10日。
塾生からは、いろいろな感想や意見が飛び交っています。
私塾のことを、
 「基地」と呼ぶ人や、「花火の後の残像のように残るもの」という感想も聞かれます。
私塾2期スタートを前にして、あらためて、私塾が何なのかをふつふつと考えています。
 
 1期の私塾が終る日、塾生たちはそれぞれの覚悟を表明し、力強く卒業していきました。
 塾生たちから、いろいろ記念の品をいただき、心から嬉しかった。
だけど、塾が終わったことへの感慨はなく、感情レベルで反応することもなく、ただただやり切った感が残っていました。
なぜ、このような心情だったのか。
 数日経って、思いました。
 私塾は私にとってアート(芸術作品)なんだと。
 
 こういうものを作りたいというコンセプトはありました。 
しかし、最初から決まっているものは何もなかった。  
だから、8日間のどの日に何をするのかを事前に設定することもなく、 
やりながら、どのように仕上げていくのかを常に考えていました。  
よりよく、より塾生に意味のあるメッセージは何なのか。  
毎回異なる空間、毎回異なる出席者。
その場のダイナミズムを読み取り、感じ、こうしてみたらどうなるかということの繰り返し。
それに応える塾生たちの視線やしぐさをアートの一部として組み入れていく。
終わった後は、一つのアートが完成した感じです。 
もちろん、塾生と一緒に。
だけど、モノとして残るわけではない。  
形がないだけに、この後は自主的に変容を始めるわけです。 
この作品は、もう勝手に新たなアートを生み始める。
 それがわかったから、私なりの仕上がりにOKを出せた。
2期は、また別の作品を作ります。
どうなるか、自分でもわかりません。 
ただ、全力で。  
塾生とともに、作品づくりを楽しみます。 
