昨年はオンラインでしたが、今年の北海道看護協会での研修は対面でした。
テーマは「管理者の倫理」
研修担当者も「対面だと迫力が違いますねえ」
と言っていただきましたが、
やはりその場の空気を感じながら伝えるときのエネルギーの出し方は、
パソコン相手にするのとでは、全然違うなあと自分でも感じました。
さて、研修は、いつものように拙著『組織で生きる: 管理と倫理のはざまで』(医学書院)を使用。
自分で書いておきながら、
読むたびに、自分でも新たな気付きがあるというのはどういうわけでしょうか。
まあ、それはさておき、
研修中、手を挙げてくれた研修生の倫理課題をとりあげ、
ホワイトボードにその構造を書いていきます。
違和感があったら教えてくださいねと言いながら、
一つずつ確認しながら書いていきます。
そうすると、ある瞬間、「そうなんでう」「そこなんです」という、
事例を出した本人からの、心底合点がいったという声が聞こえます。
それは、自分が本当は何を大切にしたかったのかに気付き、
だからモヤモヤしていたんだ、つらかったんだと整理された瞬間でもあります。
長年、自分が悪かったんじゃないかと、ずっと”あの時のこと”を抱えていた人、
限られた人的資源で、必死で現場を守ってきた人、
それぞれ、本当に大事にしていたことは何だったのかに気づいたときの表情には、光が見えます。
そんな素敵な時間を共に過ごさせていただき、感謝です。
自分のことなのに、自分が何を大切にしているかに気づきにくい。
それくらい、様々な人の価値観の渦の中で私たちは仕事をしているのです。
今朝、ある受講者の方から次のようなメールが届きました。
「他の人のエピソードを聴いて感動もし、涙も出ました。
現場で働いている苦悩が少し救われた気がしました」
懸命に臨床の場に身をおいている人たちの役に、少しでも立てたなら
こんなに嬉しいことはないなあ、
そんな風に思えた研修でした。
勝原先生
一昨日の研修では大変お世話になりました。最後に質問した訪問看護師です。何にモヤモヤしているのか、それはきっとこれだろうと思いながら図を描きながら構造化していました。しかし、それでもモヤモヤは消えず・・・。
先生に整理してもらい、自分が大事にしていたことがこれだったんだとわかった瞬間に、頭の中の霧がすぱっと消えて大海原の景色が見えた感じでした。周辺の負の事象の渦の中にいて実際にその中心の肝心な自分の大切していることがその渦に邪魔されて見えてないと実感しました。今後、スタッフがヤモヤした時の対応の方法を一緒にできそうです。先生の私塾が出張とかにならないかな・・・。
今後も引き続き未来の看護の為に!
もやもやが解消されてよかったです(^○^)
勇気を出して手を挙げてくださり、
皆さんの学びにも繋がりました。
ありがとうございました