「組織で生きる:告発・退出・忠誠・挑戦」と題する医学書院セミナーで講師を務めました。
70名ほどの受講生の方々が、
関東圏はもとより、北海道、石川、兵庫、島根などの遠方からも、
東京の会場に来て下さいました。
告発・退出・忠誠は、A.O.ハーシュマンの『離脱・発言・忠誠:企業・組織・国家における衰退への反応』という著書に見られる言葉です。
組織の成員が何らかの問題に直面したときには、声を上げる(発言)か組織を離れる(離脱)かというオプションがあります。
また、何も言わずに組織にコミットするという忠誠も考えられます。
基本的に忠誠があるから、いざ発言や離脱となると、事の重要性が伝わり、その問題の改善がいかに重要であるかを組織側は思い知ることになります。
現実には、離脱することも、発言することも、忠誠を尽くし続けることもあるでしょう。
拙著「組織で生きる:管理と倫理のはざまで」には、そうした事例を入れながら、組織で倫理的意思決定をすることについて触れています。
今日のセミナーでは、
自分たちが倫理的問題だと思うことを俯瞰し、近づき、また俯瞰するということを繰り返し行うワークをとり入れました。
その中で、様々なことに気づいていきます。
問題の核心はどこにあったのだろうかとか、私は本当に意思決定していたのだろうかといったことです。
そうやって気づいたことが、明日への「挑戦」につながればいいなと願ってのセミナーでした。
通常は、6時間くらいかけて行うワークをハイスピードで4時間で行いました。
精一杯務めましたが、全部のグループに回りきれなかったので、受講者の方々にどの程度ご理解いただけたか、ちょっと心配でした。
でも、最後の20分ほどでお聞き出来た感想やアンケート結果からは、
すっきりしたとか、整理ができたといったポジティブな意見がたくさん聞かれ、ほっとしました。
あらためて、看護師ってすごいなあと思いました。
自分たちの課題を正面からみつめるために、積極的にセミナーに参加します。率先してグループワークを行い初めての人との間でも意見交換をします。
たくさんメモをとって、わからないところは質問されます。
本当にすごいです。
こういう方々が、医療・保健・介護の現場や学校にたくさんいらっしゃるのです。
その熱さ、前向きさは絶対に力になります。
私も、たくさんパワーをいただきました。
看護界以外の方々にも、そういう看護の力を知ってほしいものです。
参加しました。自分の倫理課題かどうかという問いに、考えさせられました。何か変?を何が変だと考えることが大事だと思いました。今日は部長ともう一人の次長に研修の内容を話しました。二人とも、勝原さんの本を読んでいます。解決することではない、マネジメントとの違いがあるという説明に目がうろこ!でした。ありがとうございました。今日はちょっとしたことでしたが、変?を声に出してみました。
ご参加頂きありがとうございました。
本当は、本を読めば全てが理解できるといいのでしょうが、まだそこまで至っていません。
研修や講習の積み重ねによって、これだ!!という本に育てていただければあ〜
と。いま思っています。