「手術室看護師のキャリア発達」

投稿者: | 2017年11月3日

第31回日本手術看護学会年次大会の教育講演で話をさせていただきました。
テーマは、「手術室看護師のキャリア開発」
3年も前から依頼を受けていました。

私に、手術看護の体験そのものがあるわけではありません。
それで、今年の夏頃から、
手術室経験のある知人や、顧問をしている上尾総合中央病院と京都岡本記念病院、それに昨年春までいた聖隷浜松病院の手術室勤務の看護師たちに話を聞かせてもらっていました。

講演ではその話をたくさんちりばめました。
たとえば、次のようなことです。
・手術室看護師として、どう育っていくのか
・病棟看護師とどう違うのか、同じなのか
・医師との一体感やハモることによる達成感というのは、どういうことなのか
・いつか手術室看護師をやめるとき、手術看護の経験を自らの看護師としての成長にきちんと落とし込んでいることが、次のキャリアを拓いてくれるということ

700人ほど入ると聞いていた会場は、立ち見の方もたくさんでした。
聞きに来てくださり、ありがとうございました。

私にとっても、準備段階で多くの手術室看護師と話ができたことは、
少しだけれども、彼(女)らの看護に近づくことができたような、すごい喜びでした。
看護師の語りに、私は癒やされています。

停電により、会場のマイクとスクリーンが一時使えなくなるというアクシデントが起きましたが、それもお愛嬌でした。

「手術室看護師のキャリア発達」」への10件のフィードバック

  1. KOUSA

    ご無沙汰しております。講演、お疲れさまでした。
    手術室看護師のキャリア、すごく興味あります。お聞きしたかったです。私自身、新人から手術室勤務5年の後、病棟に配属された今、今後また手術室へ戻れるとしたら戻りたいかと聞かれたら、すごく悩むところです。
    またお話聞かせてください。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      手術室に配属を希望して元気に頑張っていた様子が思い起こされます。
      今は病棟で頑張っているとのお知らせ。嬉しいことです。
      どちらの経験も大事にされているからこそ、次の道もきっと豊かなものになるだろうと感じます。
      ぜひ、またお話しましょうね。

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  2. 高橋ひとみ

    私は手術室勤務が長かったです。治療そのものの場である手術看護が好きでした。外科医、麻酔科医と共に手術を無事に終わらせるために、私たちは看護しているという誇りをもって働いていました。病棟のように患者と長い期間で関わるということではないけれども、クリティカルな場で患者を守ることができた経験は私の宝です。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      髙橋ひとみ様
      日本中の手術室看護師の「看護」がもっと、一般的に語られるようにしたいですね。
      本当に、すばらしい看護師達に出会えて、なお一層強くそう感じました。

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  3. らん

     手術看護学会で、先生の講演を聴かせていただきました。私は、卒後2年目から14年間手術室で勤務し、集中治療室や病棟を経験して、15年後に看護師長として手術室に戻ってきました。講演の中で話されていた「ハモル瞬間」スタッフとして手術業務をしていた頃のことを思い出しました。現在師長としてスタッフを見ていると、ハモル瞬間を感じて活き活きと仕事をしているスタッフとそうでないスタッフがいると感じています。手術看護について語り合える機会や場を作り、スタッフそれぞれが自己のキャリアを見つめていければと思っています。ありがとうございました。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      らん様
      私は、いつも現場の看護師に教えられてばかりです。講演や研修を通じてしかお返しができませんが、講演で何かを感じてくださったのなら、それは嬉しいことです。コメントありがとうございます。

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  4. 松本洋一

    高橋ひとみさんの『外科医、麻酔科医と共に手術を無事に終わらせるために、私たちは看護しているという誇りをもって働いていました。』感激します。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      「誇り」っていう言葉、ふだんはなかなか使いづらい言葉ですが、自然な形で使われることが素敵だと、私も思いました。

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  5. hatta kyoko

    ご講演ありがとうございました。一時停電のアクシデントでマイクなしで話す先生の勢いに一つでも逃さず聞こうと先生とハモレました。
    私は、手術室経験は20年、病棟経験もあり、周手術期ケアとして患者の社会復帰の手伝いを意識した手術室看護師の育成に日々試行錯誤しています。
     チームとしてのフロー体験を実践するプロセスを教育に取り入れれば、自らの仕事を楽しいと感じ、患者に還元できると感じました。しかし、今手術室の現場では、雑務の方が優先しているのが現実です。安全確認も2重3重の業務となり大幅な業務改善も必要だと感じています。
    手術室看護を明文化することで、キャリア(=個人の知覚された一連の行為)へつなげられると思いました。
    ありがとうございました。

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    1. katsuhara 投稿作成者

      hatta kyoko様
      60分ほどの講演でしたが、現場のこと、教育のこと、ご自身のことなどを振り返り、今後につながる何かを得られたようで、少しはお役に立てたかなと喜んでおろいます。
      こういうフィードバックは本当にうれしいものです。私自身の力になります。
      ありがとうございます。

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