好きな物を買ってもらうのは、
誕生日とクリスマスだけだったけれど、
小さな頃から本好きで、
本だけは、父も母も、結構読みたいものを買ってくれた。
「そろそろ文庫本を読みなさい」と言われたのは、
たしか小学校5年生のとき。
買ってもらったのは、
岩波文庫の「ロミオとジュリエット」と「坊ちゃん」だったのは、今でも覚えています。
当時の岩波文庫の価格は、★や☆マークで表示されていて、
☆一つが70円だったように思います。
この「病は気から」(モリエール作、鈴木力衛訳)は、☆と★で150円なので、☆が100円、★が50円だったのでしょう。
30年ぶりに読み返した本書のストーリーは、
すっかり忘れてしまっていました。
改めて読むと、
医師が諷刺の対象になっていることは、
今の時代からするとかなり滑稽です。
でも、出来高制度の時代だったら、笑うに笑えなかったと思います。
そんな話です。
それよりも、少し心動いたのは、
モリエール自身が、肺の病気を患っていて、この本を書いて上演している最中に、吐血して亡くなったということ。
彼は、当時、ちゃんと医師にかかり、よいケアを受けていたのだろうかと気になったのでした。