万博も最終盤となりました。
途中で通期パスを1枚増やし、2枚の通期パスで回し続けました。
初日、雨の中並んだのにブルーインパルス見れなかったとか、地下鉄の故障で帰れなくなった(通称オールナイト万博)とか、特筆事項はいっぱいありますが、私にとってはこのエピソードは記憶と記録にとどめたいことです。
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おそらく6月だったと思います。
帰りにオフィシャルストアで買い物して支払おうとしたら、ipadminiが見当たらない。とりあえずクレカで払いましたが、未だにスマホを持っていない私はipadminiがなければ、とても困る。
インフォメーションセンターには届いていないとわかり、
思い当たるところを歩き回りました。
そういえばトイレを使ったなあと思って、
そのトイレに行ったけど、ない。
ちょうど掃除をしていたお兄さんに、見かけなかったかと聞いたのですが、
日本語が通じないみたいで、自身のスマホの通訳アプリを出してくれました。
どうやら中国系の言葉のようです。
「掃除のときは見かけなかった」という画面の文字をみて、
私は、がっくりきて、ありがとうといって立ち去ろうとしました。
2、3歩歩いたところで、呼び止められました。
そして、画面を見せられました。
そこにはこう書いてありました。
「大丈夫。あなたならきっとみつけれる。」
涙が出そうになりました。
大柄の男性の方でした。
その目は真剣でした。
その後、もう一度東のインフォメーションセンターに行ったら、
西のインフォメーションセンターに届いていることがわかり、
無事、手元に戻りました。
その間、3時間くらいかなあ。
それからは、万博に行くと、なるべくそのトイレを利用して、
彼にお礼を言おうとしたのですが、
結局ずっと会えずじまいです。
彼は忘れているかもしれません。
でも、私は一生忘れません。
彼の勇気づけは最高でした。
国籍や宗教や信条は大事だろうけど、
そのことによる人間のカテゴリーは、
万博では滑稽にさえ思えます。
コモンズCには、ウクライナのブースとイスラエルのブースがあります。
別のコモンズにはパレスチナが入っています。
どこも、今は満員です。
その国を知ろうとすることに意味があるのでしょう。
彼は今どこにいるのでしょうか。
わからないけれど、同じ地球にいると思っただけで、
幸せな気持ちになります。
ありがとう。
↓ このトイレです。
